犬が憑いているんです

 斑を飼うようになってから、来訪者があると玄関で、
「猫は大丈夫ですか?」
 と、聞くようになった。猫嫌いや猫アレルギーがある人もいますからね。そのような時は、来訪者を居間に通す前に、斑を2階の1室にしばし入れておくことにしている。

 先日、リフォームに当たり、自宅を建てた地元の建設会社の大工さんに来てもらったが、大工さんは差し支えなかった。

 猫は警戒心が強い。人には一定の距離を置いて様子を伺い、近づこうものなら逃げたり威嚇してくることもある。斑も来訪者があると階段を4〜5段上がったところに陣取り様子を伺う。

 しかし、人見知りをしない。はじめての来訪者が近づいても逃げようとせず、手を差し伸べると臭いを嗅ぎ出し、しばらくするとその人のところへ近づいて行き、足の臭いを嗅いだり、前足で脚や腕を触りだすのだ。

 商談中、大工さんはそばにいる斑を時々撫でたりしていた。
「動物が好きなんですね。猫か犬を飼っているんですか」
 と、聞くと、
「いえ、今は飼っていないのですが・・・。こんなことを言うと信じてもらえないと思いますが、私には犬が憑いているんです」
 と、笑みを浮かべながら言った。

 犬 が 憑 い て る ? 😳

 大工さんは、過去に飼っていた犬たちの1匹が自分に憑いているというのだ。したがって、訪問先や散歩中の飼い犬が、突然大工さんに向かって吠え出したり、噛みついてくることもあれば、尾っぽを振り振り抱きついてくることもあると話してくれた。

 なるほど、大工さんに憑いている犬との相性次第ってことか。斑は大工さんに憑いている犬が気になったのかな。因みに大工さんの干支は申だった。

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