今日も元気だたばこがうまい!

Sam WilliamsによるPixabayからの画像

 タイトルは1957年(昭和32年)の日本専売公社のポスターに使われたキャッチフレーズ。それから17年後の1974年(昭和49年)12月5日にDTBWBの『スモーキン・ブギ』のシングルレコードが発売された。オリコン最高位4位、売上枚数505,150枚。私の知る限りでは、たばこをテーマにした曲でこれだけヒットしたのは後にも先にもこの一曲だけである。

♪目覚めの一服 食後の一服
授業をザボって喫茶店で一服
風呂入って一服 クソして一服
そいでまたベッドで一服♪

 ツッパリと呼ばれた連中には欠かすことができなかったであろう必須アイテムのひとつだったたばこ。それが今では、痴漢の次に嫌われる存在になってしまったようだ。

 わたしの父は、1日ピースとハイライトを40本吸っていたが、わたしが小学校に入学した時、父はたばこをすぱっと止めた。家族の受動喫煙(副流煙)を気遣ったのではなく、自分の健康を考えてのことだったが、1日40本も吸っていたたばこを翌日からは1本も吸うことなく止めたのだ。因みにハイライト(hi-lite)は男が読むと「入りてぇ~」女が読むと「開いて」と発音する。

 わたしが20代の頃までは、今と違って公共の場では至る所でたばこが吸えたと思う。道で立ち止まってでも、歩きながらでも、駅のホームでも吸えた。分煙なる言葉も場所もなく、職場のデスク、レストラン、喫茶店、居酒屋、定食屋などでは周りを気にすることなく吸えたし、飛行機、列車、タクシー、観光バスなどには禁煙車はなかったと思う。

 私が覚えている禁煙場所は、ガソリンスタンド、映画館、美術館くらい。病院の待合室でさえ吸えたところがあったんじゃないかなぁ。

 つまり、喫煙の誘惑がそこら中に溢れていたし渦巻いていた。にも関わらず、父はすぱっとたばこを止めた。父の意志の強さに☆☆☆。

 禁煙ブーム…ブームと言っては失礼ですね、禁煙をはじめた人が増えている。

 中には禁煙パッチとか禁煙シール、禁煙薬(禁煙補助薬)を使ってたばこを止める人がいるが、まるで女絶ちをしたいがなかなか絶つことができない男が、本来とは正反対の使用目的でラブドールを購入して、それになぐさめてもらいながら徐々に絶とうとしているのと同じように思えるのはわたしだけだろうか。

 まぁ、どんな手段でもたばこを吸わないことは自他の健康に良いことですので、禁煙をはじめた皆さん、がんばってください。

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