
以前、マイミク氏の日記に『面白かったーー』と、書かれていたので読んで見た。面白かったと書かれているが、笑い転げるような小説ではなく、ホラー小説である。ホラー推理小説と言ってもいいかもしれない。
臆病なくせしてホラーとかオカルト好きなわたしだが、読んでみよっかなぁと思った作品だった。
小説を読むのは何年ぶりだろうか。わたしは、もともと読書には向かない体質である。読んでいるうちに頭の中では別のことを考えていたり、1ページも進まぬうちに眠くなったり、周りに雑音があったり、わさわさとした人混みでは、それが気になって読めない。電車内や公園、喫茶店、ファーストフード店、ときには居酒屋やラーメン屋で読書をしている人を見かけるが、よく集中できるものだと関心させられる。
また、読み進んでいて『そう言えば、あの時…』とか『この××は、確かあの場所で…』などの文面がお出ましになったときにゃ、なんだっけ? と、ページをぺらぺらとめくり遡ったり、登場人物が多いと誰が誰だったか交錯したりして、兎に角、苦労するからである。
また、文弱なため、分からない漢字が出てくるとそのたびに小休止。昔だったらその都度、辞書で調べたものだが、今では文章の前後から内容を読み取り、適当に読み進めているが、それでも漢字が読めないのはシャクである。ほどよく読み進んだ後で調べはしている。中国人に生まれなくてよかったと思う。
『ネバーエンディング・ストーリー』という映画があったが、あの映像は主人公の少年が本を読み、それを頭でイマジネーションしたものなのである。すごい想像力である。読書好きな人もこの少年のように文章から状況をイマジネーションして楽しんでいるのだろう。私にはこれが少々欠如しているようだ。
クリムゾンの迷宮 :: あらすじ(本書あらすじ/ネットより編集)
主人公の中年男性、藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景の中で目覚める。視界一面を、深紅色(クリムゾン)に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ?傍らに置かれていた携帯用ゲーム機がメッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された……」。ゲーム機の指示通りに進むと、同じように気が付いたら、この地に倒れていたという8人の男女と合流する。全員、何故この地にいるのかも分からないまま、生き残りのために凄惨なサバイバル・ゲーム(血で血を洗うゼロサム・ゲーム)を展開していく…。
感想
- 藤木さ~ん、あんたちょっと神経質過ぎるよ~。途中イライラしたもんね。
- 食料の捕獲方法、暖の取り方はほどほど具現化されて書かれているのに対し、一回も一行も一熟語も“排泄”について書かれていないのはより深い臨場感が薄れるかもぉ。
- 人間をあそこまで変えてしまう方法が詳しく書いてあるけど、よく発禁本にならないものだ。
- 途中の進展はおおよそ見当がついたが、このゲームについての推理は実際にあるかもしれないとちょっと首筋が寒くなりましたね。
- この小説は初版が平成11年4月10日なので、今から11年前の作品になる。しかし、まったく過去の作品として劣化することなく現代でも充分通用するフィクションであると思った。

















