お絵描き

 パソコン初心者の友人をmixiに招待した。当然、パソコン初心者なので登録なんてできない。友人宅に赴き、登録方法、日記作成方法、フォトのアップロード方法等を教えた。

 ただ、キー入力が右人差し指1本だけで文字を探しながらキーを打っているので、日記なんて作成できないだろう。すぐに飽きるだろうと思っていた。

 ところが、旅行のこと、釣りのことなど、それもかなり長文で日記を1日おきくらいに作成している。

 パソコンは年賀状作成、インターネットで趣味の釣りのサイトを見るくらいでワードもエクセルも使ったことがなく、メモ帳さえも知らない友人がここまでやるとは思ってもいなかった。

 旅行の日記では、旅の様子が臨場感溢れ、旅先の写真もアップロードされ、読んでいる方は行って見たくなるほどだ。

 旅行と言えば、観光地巡りや趣味の探求、大きなイベントを観に行くなど、人それぞれに目的や楽しみ方が違うと思うが、共通して言える楽しみに旅先の食べ物があげられると思う。

 友人の日記でも「釣ったアジをその場で天ぷらにしてくれる」とか「昼食で海老フライを食べた」とか「○○ラーメンで味噌ラーメンを食べた」などなど、食べ物のことが記載されていた。

 しかし、旅先の写真には食べ物の写真が1枚もないのである。

「食べ物の写真も載せて欲しい」
 と、コメントを入れたら、
「おいらは、恥ずかしがり屋だから、食堂でデジカメを撮る事ができないんだい。次回からはイラストを載せようか」
 と、返信があった。

 そのイラストが上の画像である。釣りに行った先の昼食で食べたとのこと。

 3歳児が画いたものではない。四捨五入すれば50歳になるアラフィフオヤジが画いたものである。子どもでもないのによくクレヨンがあったものだ。それともイラストを描くためにわざわざ購入したのだろうか。

 イラストだが、メンチにはソースがかかっているところやキャベツが敷かれているところが描かれ、ハンバーグにはケッチャップがかかっているのだろうか、横にはトマトが描かれ、お新香は何なのか分からないが、味噌汁には数種類の具が描かれ、まぁ細かく画かれている。

「次回作も期待しています」
 と、コメントを入れておいた。

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