ワイルドターキー

 初めて彼に会った時、なんでニックネームがターキー(七面鳥)なのかと不思議だった。彼の風貌からしてどこをどう見ても七面鳥が連想できなかったからだ。ボウリングが上手いのか? 後にニックネームの由来は、彼(以下、T氏)の名前を文字っただけと知った。

 T氏はミュージシャン。所属するバンドは、国内での知名度はどのくらいなのか知らないが、アメリカ、イギリスの専門誌に取り上げられるほどなので、欧米ではそこそこ有名なバンドなのだろう。

 わたしもT氏の国内ライブに数回観に行ったが、ファンもいるし、DVDも数枚だしてて、T氏は作曲、アレンジも手がけている。国内では知る人ぞ知るバンドなのかな。

 T氏の話しは、起承転結に理知的にまとめて話するところが魅力的だ。無駄がない。物事の解釈がわたしの感性と異なる一面もあり興味を抱く。

 わたしとT氏の共通点はエッチであることかな。いや、T氏の話を聞けば聞くほど、わたしよりエグイかも。お酒が好きで毎夜どこかで相手を変えては飲んでいるようだった。

 そんなT氏が3月に眼底出血で入院。診察結果両目を手術。こちらとしてはどーなることかとヤキモキしたが、手術は両目とも無事に成功。数日後には退院できると言うことだったので先日お見舞いに行ってきた。

 術後なので目も腫れていて、本人も凹んでいるのかなぁと思いきや、目の腫れもなく本人は至って元気。目は片方は多少充血はしていたものの、両目とも以前より視力が良くなったとのことだった。眼鏡を買い替えなければならないと言っていた。

 入院生活は、朝6時起床 – 検査 – 8時朝食 – 12時昼食 – 18時夕食・入浴 – 21時就寝。
「退屈でしょ?」
 と、聞くと、
「いや、健康的でいいよ」
 と、意外な返事。あやしい…。

 病室から屋外喫煙所へ移る。

 入院生活では、同室の患者や喫煙所にいる患者と話しをしたりすることもあり、喫煙所でT氏と話しをしていると、早速30才前後の女性患者が現れた。そして、T氏と「昨日はどーした」とか、「あのことはどーなった」とか、まぁいい感じで話しているじゃん。わたしがその女性に、
「やはり、目の手術?」
 と、聞くと首を横に振り、
「子宮全部取っちゃった」
 と返された。
「・・・大変だね」
「うん、大変だよ・・・」
 余計なことを聞いてしまったと反省。
( -_-)=○)゚O゚)

 しばらくしてその女性はいなくなり、またT氏と会話を続けた。入浴は1回20分。但しT氏の場合は目に負担にならないように、もう20分洗髪時間をもらっていて、洗髪は女性看護師にやってもらっているとのことだった。それも個室でだ。
「洗ってもらっている時に看護師の胸が当たってね、それからさぁ・・・」
 これ以上はここでは言えない♡→ܫ←♡

 隣の病室には”元お水”だった女性がいて、
「夜、***しに行ってあげようか」
 と言われたとか。

 なーんかねぇ、彼の話を聞いているうちに、
〈オレも入院だ!〉
 と、持ってしまいましたよ。

 小一時間の面会でしたが、楽しいひと時だった。T氏が元気でよかった。

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