
一昨年亡くなった、友人が夢に出てきた。
場面は大教室だった。大学の授業なのか、企業研修なのか、そして何で自分がそこにいるのかも分からなかったが、夢のシチュエーションは大抵そういうものだろう。わたしは壇上に向かって右側の島最後列左から3番目の席に座っていた。
通路を挟んで、わたしの前列中央の島右端の席には、高校の同級生らしき人物がスーツ姿で座っていた。その同級生とは20代前半の頃、1度だけ酌み交わしたきり音信不通になったので、なんで現れたのか不思議だったが、果たしてその同級生だったのかは確信が持てない。
この人物は、カバンをわたしが座っている2列前の左端の机の上に置いてあり、すくっと席を立つとカバンのところに行き、カバンの中からごそごそとノート1冊と教科書らしき本2冊と少し厚めの本1冊を取り出すと、ノートをトレイにして3冊の本を乗せて両手で持ち、楽しそうに独り言を言いながら席に戻り、わたしの方を向いて笑いながら喋っていたが、何を言っているのか分からなかった。教室にはわたしとこの人物のふたりだけだった。
すると、教室左後ろドアから薄暗い色のワイシャツと黒いネクタイとストライプ柄のベージュのようなライトブラウンのようなスーツ姿でビシッと決めた(この際、色の組み合わせはほっといてください。夢の中で見たままを話していますので)冒頭の友人が入ってきて、わたしの方に足早に歩いて来ると、目と鼻の先の中央の島最後列右端の席で、手に持っていた黒いアタッシュケースを通路に置いて座ったのだ。
生前、友人のスーツ姿を見ることは稀だったし、アタッシュケースも持っているところを見たことがなかったので、「あんたは誰だ?」と、冗談の一言でも言いたくなった。
わたしが友人に何か話しかけると、友人は何を言わずに布袋様のような満面の笑みをわたしに向けてきたが、生前ではただの一度も見たことがない柔らかく優しい笑顔だったので、わたしはこんな笑顔もできたんだと、感慨深げに友人の顔を見つめた。
そして、生前ではあり得ないほどに、「どちら様ですか?」と、お尋ねしたくなるほどに、友人が先の人物に陽気にはしゃぐようにして、よく喋っているところでわたしは目を覚ました。
今頃になって夢に出てくるかね。ま、友人にとって、あちらはさぞかし楽しい所みたいだ。うん、そう言うことにしとこう。

















