鰻重~佐原小野川沿い

 先日、コンビニの鰻弁当のことを友人に話したら、
「コンビニの鰻に美味しい不味いを言っているおまえは鰻について語る資格はない。ほんとうの鰻を食べさせてやる」
 と、言われたわけではないがおごってくれるというので昨日「長谷川 与田浦店」まで鰻重を食べに行った。

 もともと先週末にこの友人から、
「今度の月曜日にラーメンか鰻を食べにいこ、おごるから」
 と、誘われていた。持つべきモノは “おごってくれる” 友人である。

 この友人はmixiに掲載した友人の「ラーメン二郎」日記に触発されたのか、二郎のラーメンが気になりどーしても食べたかったようだ。しかし、わたしの都合で月、火と行くことができず、昨日の水曜日になったのだが「ラーメン二郎」は水曜日が定休日、自動的に鰻重を食べに行くことになったのだ。

 為念断っておくが、わたしが鰻重を食べたいばかりに「ラーメン二郎」の定休日を予め調べて水曜日決行を企てたわけではない。

 待合せ場所から友人の高級車に乗り込み、そこのけワンワンと周りの車を蹴散らしながらかっ飛び、一路目的地へ向かう。県道101号線に入ると左に利根川、右に田園風景が広がりのどかだ。

 さて、目的地の「長谷川 与田浦店」に到着。店内に入り座敷の席に座りメニューを見ると並・上・特上があった。因みに並は丼(どんぶり)で上と特上が重箱になる。わたしはあちらこちらの鰻屋で特上を食べて結構失敗しているので間を取って上を注文しようと思っていたが、ここで一抹の不安が…。もし、友人が、「並でいいよね」って、言ったらどーしよと思ったからである。この友人には小さい鰻のほうが大きい鰻より美味しいと言う好みがあるからだ。いや、友人が「並でいいよね」と言ったとしてもわたしは上を注文していたことだろう。

 奢ってくれる人よりいいものを注文するとは何事だ! と、お叱りの声もあるかもしれないが、わたしの場合ずうずうしいと言うか、今自分がおかれている立場を正確に認識する回路が備わっていないのか、あまり気にならないのである。現にこの時も自分だけビールでも飲もっかなぁと思ったくらいである。
Ψ(`◇´)Ψ

「上でいいよね」
 と、友人は言った。彼より上のものを注文せずに済んだ。

 注文してから20分くらいかなぁ、鰻重(肝吸い・お新香付き)が出された。
 鰻は周りがパリッとして中はジューシー。タレは濃い口だが毒々しいくどさはなく食べ終わってもそれは感じられなかった。鰻は愛知県三河一色産のようだ。

 ネットでもこのお店を贔屓ひいきにしている人の『値段は張るが是非「特上」を頼まれると良い』のコメントがあった。また行く機会があれば今度は「特上」を頼んでみようと思う。濃い口のタレで鰻の周りがパリッとしたのを好む人にはお薦め。

 美味しい鰻重だった。それもおごりだと尚美味しい。今度生まれ変わったらカワイイ子ギャルにしよっと。

 さて、食後はそこから少し足を伸ばし佐原の小野川沿いへ。祭りの開催中でもなければあやめが咲いていたわけでもないがそれでも観光に来ていた人たちがちらほらと見受けられた。

 伊能忠敬旧宅と伊能忠敬記念館を見学。樋橋(とよはし)通称「ジャージャー橋」を見て帰って来た。友人よ、鰻重ごちそうさまでした。楽しい一日をありがとう。

伊能忠敬銅像
ジャージャー橋
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