斑の朝は踏み踏みからはじまる

 妻が、
「12月にLINEくださいだって」
 と、言って1枚のはがきを渡してきた。

 LINEください?
 誰だよとはがきを見ると、”ご来院ください” 。
 まだら(♀)のワクチン接種のお知らせだった。

 最近、聞き間違いが多くなったなぁ。お互い滑舌も悪くなったし。


 立てばアナグマ、座ればタヌキ、歩く姿はウナギイヌの斑も2歳と3ヶ月になった。人間だったら25歳だ。体重は5.4〜5.5kgを行ったり来たりしている。サイベリアンでは小さいほうだ。

 就寝中、朝が白んでくる頃に、斑の5kgの塊がわたしの腹にドーンと乗ってくる。その度にわたしはウエッと起こされるが、斑は喉をゴロゴロと鳴らしながらわたしの胸を踏み踏みしだし、鬚1も舐めたりして、わたしが撫でてやると、腹の上に座るが、落ち着きのない猫だ。撫でるのをやめて寝ると、直様すくっと立ち上がり、今度はわたしの顔に尻を向けて股間を踏み踏み。そこだけはやめろ、尻を顔に向けるなと斑の向きを変えている。

 そして、気が済むとわたしのベッドから妻のベッドへ飛び移り、妻の体の上でもしばし踏み踏みして、寝室からいなくなる。彼女の毎朝のルーティーンになっているようだ。

  1. 髭=口ひげ、鬚=顎ひげ、髯=口・頬・顎ひげの総称 ↩︎
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