招財進寶

 昨夜は鬼越の『越後屋』で、朝から家飲みして参加したパープリンの友人と、健康管理を怠らない、娘思いの父親の友人と、この日は瓶ビール1本、レモンハイ3杯、日本酒七合を飲んだら、いつものように眠りについた友人と、酒宴は血と骨、水を得た魚のようになる妻の各者各様の4人と飲んだ。

 越後屋には、市川市に住んでいた頃は時々飲みに行っていたが、習志野市に移ってからは足が遠のき、前回来たのはいつだったのか忘れていると、女将さんが6〜7年前だというので、そんなに経ってはいないだろうとスマホの写真を遡ると、前回来たのは2019年4月で6年前だった。女将さんが覚えていてくれたことが嬉しい。

 親父さんも女将さんも81歳だがお店では健康優良高齢児。厨房の親父さんは話好きで、料理をしない時は厨房から出てきて、わたしたちや他のお客と会話を楽しんでいる。

 接客の女将さんからは、
「おめえ、その腹なんだよ! 痩せろよ」
 と、浅草育ちだからだろうか、少々口悪く、わたしのせり出した腹を見ながら嗜められた。
「じゃぁ、今度来る時は目立たないようにサラシ巻いてくるから」
 と、答えると、女将さんは屈託のない顔で笑って、以前と変わらぬ優しいもてなしをしてくれた。
「愛犬(シーズー)のゴンちゃんは?」
 と聞くと、昨年17歳(老衰)で亡くなったと答えた。悲しいねえ。

 女将さんは、後3年で店を閉めると言っていた。店を継ぐ者がいるいない以前に、建物の老朽化で続けることができないそうだ。築100年だって。厨房も今の審査ではNGと親父さんは言っていた。女将さんは昭和の時代にタクシーが店に突っ込んできた話もした。建て替えることもなく修繕修復を繰り返し現在に至るのだろう。

 飲んで食べて笑って、1軒目閉会。ふたりはここで帰り、娘思いの父親の友人と妻とわたしは河岸を船橋に変えて、いつもの『その』で歌って、零時前に散会した。


 さて、『越後屋』で談笑していると、壁に掛けられた写真の福飾りに気がついた。中華料理店で、倒福(福が逆さ)の吊るし飾りは何度も見たことがあるが、写真の漢字を見るのははじめてだった。

 中国漢字には「龍」を4つ書いた「䨻(ホウ・ビョウ)」や、もういい加減にしてくださいと言いたくなる「𰻞(ビャン)」など、画数が異常に多い漢字があるが、写真の漢字はなんて読むんだろ? 妻・友人らも分からない。女将さんに聞いても、「分からない。お客さんが持ってきたんだよ」。話好きの親父さんも沈黙だったので分からないのだろう。

 帰宅後、早速写真の漢字を調べると、「招財進寶」をがっちんこした言葉であることが分かった。

招財進寶

 しょうざいしんぽう。中国語で、「zhao cai jin bao(ツァオ ツァイー チン パオ)」。金運や財運を高め、幸運を招くという意味を持つ縁起の良い言葉として、中国や台湾などで古くから使われてる。また、日本では、「招財進寶」の字の形が宝船を連想させることから「たからぶね」と読む場合もある。

  • 招財:財を招き寄せる、財運を呼び込むという意味
  • 進寶:宝物を手に入れる、財産を増やすという意味 

使い方

  • 玄関やお店の入口に飾ると、財を呼び込むとされている
  • ステッカーやシールを財布に入れて持ち歩くと、金運のお守りになると言われている
  • スマホの待ち受け画面に設定して、金運アップを願う人もいる

 越後屋の親父さん、女将さんに知らせに行くか。